あなたが接客で失敗する理由
物を売りたいと思って、営業に行ったものの嫌な顔をされて上手くいかなかった経験はありませんか?ものを買ってもらわないとお金は手に入らない。しかし、売ろうとしても売れない。これを打開するにはどうすればいいと思いますか?
答えは、『物を売らず提案を売る』ということです。
今は、ものがありふれすぎており、需要よりも供給の方が多い時代です。
それでなくても物を売るのが難しい時代にどうすれば売れるかというと、親切さや面白さ、ワクワクするかどうかが重要になってきます。
これは、私の体験談です。
服をほとんど買わない私が、服の購入をした時の話です。
大抵服屋さんに入ると店員さんが、今日は「どのような服をお探しですか?」と声をかけてきます。いつも直感で服を選んでいる。私は、明確にどんな服ということはできないため、「特にありません」と言います。そして、私が服を見ているとその服の説明をしてきます。果たしてこれは良い接客でしょうか?例えば車がそこまで好きではない人に、その車のルーツや魅力について話をし、挙句の果てに自分の車愛について語ったら語られた人はうんざりするはずです。
しかし、ある日私が、服を見にふらっとお店に入ると、一人の店員さんが「その服すごくお似合いですね」と私の服を褒めて下さいました。あまり服のチョイスを褒められたことのない私は、すごく嬉しく思いました。さらにその後「今日は、服を買おうと思ったきっかけがあったんですか?」と私自身について聞かれた時に、私は嬉しくなりたくさん話をしてしまいました。『服をほとんど持たないこと』『今日はいつもとは全く異なった服を探していること』『あまり自分のファッションの満足していないこと』などほとんど誰にも喋ったことのないような事まで話しました。すると店員さんは、「今日はとことん付き合うので一緒にコーデを考えましょう」と言い、それから何着も私に合いそうな服を提案して頂きました。選んだ理由についても私の悩みやニーズを配慮してものであり、結果即決で全身のコーデを購入しました。
では、前者と後者の接客は何が違ったのでしょうか?
それこそが『物を売らず提案を売る』ということです。
前者は私物についての説明をしており、後者は私の負を改善するための提案をしています。結果、私が一人で服を選んでいたとしたら絶対に選ばないであろう服を購入することができました。
もちろん最終の目的は、物を売ることであってもそれを前面に出してしまうと、たとえ良いものであっても物は売れません。
お客さんのニーズ(負に感じていること、本当に欲しいもの、きっかけ、ストーリー)をしっかり理解し、そのニーズに合った提案をすること。わかりやすく言うと『私は、物を買って欲しいのではなく、あなたをもっと幸せにしたいんですよ』と感じさせる接客をすることによって、結果物を売ることができるのです。
そして、お客さんのニーズを把握するためには、まず褒めて下さい。するとお客さんは嬉しくなり少しずつあなたに心を開いてきます。そこですかさずしなければいけないことは、商品の提案ではなく、お客さん自身について深掘りすること、そしてようやく提案です。提案するときは必ずお客さんについて深掘りしたことを踏まえた提案をすること。決して、あなたの考えを押し付けてはいけません。
まとめると
①お客さんを褒める
②お客さんについての理解(考え、思い、きっかけ、趣味、好みetc)
③提案(②で深掘りしたことを交えたもの)
これを心がけて接客をしてみて下さい。